病院の奨学金返済が看護師転職の支障になる場合

病院から奨学金を借りて専門学校や大学での学生生活を送り、卒業後にその病院で勤めている看護師さんも多いと思います。その返済が免除されるまでの期間は勤務しなければいけないが、転職を考えたい…。
何か秘策はあるのでしょうか?

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危険な罠?病院の奨学金システム

日本学生支援機構や都道府県・市町村の看護師等修学資金貸与事業は、基本的には就職後に返済していくという考え方で成り立っています。日本学生支援機構は看護学生向けのものではありませんが、看護師は安定した職種なので認められて貸与されることが多いです。

しかし、こんな魅力を感じて初めての就職をした方も多いのでは?

「卒業後、当病院で勤務していただける方には、在学中の奨学金として1ヶ月毎に5万円の奨学金を貸与します。卒業後に当病院で3年間の勤務を経れば、奨学金返済が免除されます。」

一般的な専門学校の学費が年間40万円だったとしても、奨学金として年間60万円貰えるわけですから20万円の黒字すら出てしまいます。しかも一定期間勤務すれば奨学金の返済が免除されるわけですから、こんなにおいしい制度を活用しないわけにはいかない!
そう考えて、安易に奨学金制度を利用して看護学校に入学した方もかなりいるのではと思います。
昔で言う、いわゆる「お礼奉公」ですね。

しかし、無事に看護学校を卒業し、いざその病院で勤務を始めてみると…。

  • 人間関係は良くないし、先輩たちはまともに向き合って仕事を教えてくれない
  • 有給休暇が取れると聞いていたのに、どう考えても取れそうにない
  • 思い描いていた看護と違う
  • 別の看護に興味が湧いてきた

こういった理由で、1~2年で転職をしたくなることもあるのです。
しかし奨学金制度がネックになり、仕方なく我慢しながら勤務を続けようと考えているナースも多いでしょう。

でもはたして、それはあなたにとって幸せなのでしょうか。
考え方はいろいろですが、よく考えてみればその病院に実際に勤務しているわけではないのに奨学金を借りてしまうということは、それだけのリスクを伴う話であったと解釈できるでしょう。しかしもう後の祭りです。
経済的な面で助かることは間違いありませんが、結果的には罠が潜んでいるとも言えますね。

奨学金返済を肩代わりしてくれる病院もある!

仮に上記の例で就職後1年で退職をしたとすると、
残りの24ヶ月×5万円/月=120万円
そのぶんの奨学金を一括返済しなさいというルールになっていることが多いです。
毎月返済ではなく一括返済ですから、1年間の勤務で貯金をしていたとしても簡単な話ではありませんよね。

しかし、そんな奨学金の一括返済を肩代わりしてくれる病院に転職できることもあります。もちろんすべての病院が持っている制度ではありませんが、もし奨学金がネックになっているなら朗報ですね。
転職エージェントはそういった情報も持っているので、今すぐに転職を考えていなくてもこちらを参考に登録だけしてみて、コンサルタントにそういった病院をピックアップしてもらい、その中に自分自身の希望にマッチした転職先候補があれば面接をしてみてもよいでしょう。

ただし、同じ過ちを繰り返さないでください。
当然ながら、一括返済の肩代わりはあくまでも肩代わりで、貸与されていることと同じ考え方です。返済をしなければいけない医療機関もあれば、同様に一定期間勤務すれば肩代わりの返済を免除される病院もありますが、またその期間中に「転職」を考えてしまうと同じことの繰り返しです。
学生時代に判断できなかったことが判断できる状況になっているはずですので、次に奨学金に絡む医療機関に転職する際には、病院見学などもさせてもらって十分な情報を得られるように注意しておきましょう。